窓の月

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法話

Pokpok.jp:法話

戒律の中に、「施すことを惜しんではならぬ」とある。

良寛さんの所に泥棒が入った。盗むものは何もない。

気の毒に思った良寛さんは布団の中にじっとしていた。

泥棒も仕方ないので、良寛さんが寝ている布団を引っぱがして持っていった。

良寛さんは黙って持って行かせた。

泥棒が行ってしまって、そっと起きてみたら、十五夜の月がまんまる。

そこで良寛さんは、

「盗人に 取り残されし 窓の月」

と詠んだ。

良寛さんは後の世まで涼やかな心を施し続けている。