花は愛惜

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法話

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花が咲く春、気になり始める境内の草。

仏教ではすべての存在が仏(一切衆生悉有仏性)と説くが、雑草が生えたお寺はない。

私も草を抜く。その時いつも道元禅師の言葉が頭にうかぶ。

「花は愛惜(あいじゃく)にちり、草は棄嫌(きけん)におふるのみなり。」

花を愛でて草を嫌うのは人間の都合で、草には迷惑なはなしだ。

豊倹(相対的価値観念)を跳出できない私は謙虚な気持ちになる。